「鉄鼠の檻」をやっと読み終わった
古本屋で陰陽師の「京極堂」こと中禅寺秋彦が難事件に挑む「百鬼夜行シリーズ」の第4弾。

このシリーズはミステリにカテゴライズされているけど、本質的にはエログロと宗教哲学・民俗学トリビアから成る伝奇。

タイトルから陰陽師探偵によるミステリ・アクションなどを期待してはいけない。
上記のエログロやトリビアが大好きな人にはオススメ。

AA長編スレと私

2011年9月21日 趣味
中学の頃、2chのマスコットキャラであるモナーやギコ猫などを扱ったAA(アスキーアート)ストーリーが好きでした。2001年~2003年にかけては「八頭身のモナーはキモい」、「山奥のしぃ先生」、「東京一人暮らし」、「世界制服をたくらむモララー」などの職人参加型AA長編スレが隆盛を極め、私も夢中になって読んだものです。

これらのスレは複数のAA職人たちが主軸となる世界観に沿ってリレー形式もしくは自由形式でストーリーを作っていくというもの。上記の作品でいえば、前者のにあたるのが「山奥のしぃ先生」と「世界制服をたくらむモララー」、後者にあたるのが「東京一人暮らし」と「八頭身のモナーはキモい」です。特に、「八頭身」と「しぃ先生」で培われた躍動感溢れるリアルな表現技法とシナリオは後の「ダディクールシリーズ」や「やる夫シリーズ」などのリアル路線AAに大きな影響を与えました。

職人参加スレは多数の優秀な職人たちが集結したことにより高品質の作品を生み出すことに成功しましたが、一方でそのスレ運営方式の性質上、自治をめぐる紛争や職人間のシナリオ展開に対する見解の相違からくる軋轢も生んでいました。「しぃ先生」が完結した2003年以降は自治紛争を嫌って単独の職人による長編作品や自由な短編形式スレが増加していきましたが、AA長編はかつての隆盛を取り戻す事は出来ず急速に衰退して2005年に入ると半凍結状態となってしまいました。私も「しぃ先生」完結後は「東京一人暮らし」でのお気に入りの職人の投稿作品が完結したのちAA長編熱から冷めてしまったのでした。

ちなみに、上記に挙げた名作の中で円満に完結したのは「しぃ先生」のみです(八頭身に関しては元々が荒らしスレとも言えるので完結するしないはどうでもいいのかもしれませんけど)。その理由としてはメインシナリオを担当した職人のリードによって1年という短期間で完結できたことと、ギャラリーとサブ職人たちのモラルが比較的高く運営がスムーズに行われたことが挙げられます。自由さゆえに軋轢を生みやすいネット上においては奇跡的なリレー作品と言えるでしょう。

山奥のしぃ先生は現在も保管サイトが生きているので、興味がある方は是非ご一読下さい。

「山奥のしぃ先生」 http://live.s9.xrea.com/

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索